小豆を主体としたあんこには、実にさまざまな種類があります。
その中でも、代表的なもので、近年解釈が紛らわしくなっているところもあり、ここに改めて各種あんこの説明を明確にしておきたいと思います。
つぶあんとは
つぶあんとは、小豆をつぶさないように炊いた小豆のあんこのことです。小豆の皮は炊いているうちに破れやすく、熟練の技をもつ製餡職人の手により炊き上げられたつぶあんは、皮に一切の破れもなく、見事なまでに美しい粒が整っています。小豆そのもののうま味とえぐみ、独特の風味が凝縮されている傾向にあります。
こしあんとは
こしあんとは、小豆を炊きつぶを裏ごしして外皮を取り除き、砂糖を加えて練り上げたあんこです。ご存知の通り、非常に滑らかで、これもまた熟練の技により滑らかさが格段に違います。ほんもののこしあんは、見事に美しい小豆色、あるいは藤紫色で見ているだけでうっとりしてしまうものです。
つぶしあんとは
つぶしあんとは、つぶあんの粒をあえて潰して炊き上げたあんこのことです。つぶつぶした感じはないですが、外皮が小豆の独特の味を残していますので、こしあんより小豆の味をしっかりと楽しむことができます。
小倉あんとは
大納言など大粒の小豆を蜜煮で甘くして、こしあんに混ぜて作ったあんこのことを言います。京都の小倉山がネーミングの由来と言われており、また小倉あんの見た目が、鹿の毛並みにみる斑点模様に例えられたことによる説もあります。
振り返ってみると、いつも食べていたコンビニのあんパンは、「小倉あんと思っていたけど、つぶしあんだった」みたいなことも分かってくると思います。
是非今後のあん活にお役立て下さい♪